アスキラなロミジュリ その1


ラクス「皆様、今日はお集まりいただきありがとうございます」
ディアッカ「ってゆーか、俺いつここにき……ぅわっ(何か飛んできた。何かは不明)」
ラクス「細かいことは気にしてはいけませんわ。ではさっそく本題に入りたいと思います」
キラ「その前に、ここどこ?(ぼそっ)」
アスラン「やめろ、キラ。余計なことは言うな。死にたくはないだろ」
ラクス「良い判断ですわね、アスラン。でも少し黙っていただけます?」
アスラン「す、いません」
ラクス「今日皆様にお集まりいただいたのは、他でもありません、劇をしようと思い立ったからですわ」
イザーク「……劇?」
ラクス「ええ、ですが候補があまりにもたくさんありすぎて……。ですからとりあえず、いくつか実際にやっていただこうと」
アスラン「今からですか!?」
ラクス「もちろんですわ。終わるまで帰れないと思ってくださいね」




ラクス「ではまず、そうですわね。『アスランとキラ』から」
一同「……………………」
キラ「ラクス?」
ラクス「なんでしょう」
キラ「それは……、タイトル?」
ラクス「もちろんですわ」




ラクス「原作はおわかりだと思いますが」
一同「(いえわかりません)」
ラクス「原作はかの有名な悲劇、『ロミオとジュリエット』ですわ」
アスラン「…………は?」
キラ「ってことは、僕がジュリエット?」
イザーク「ってことだろ」
ディッカ「なんか無理がねえ?」



ラクス「まあ少しお待ちになって、キラ。キャストの発表に移りたいと思います。では。アスラン・ザラ、ロミオ。ロリ夫にならないようお気をつけあそばせ」
アスラン「(もう言葉もでない)」
ラクス「キラ・ヤマト、ジュリエット。まあ当たり前ですわよね。キラ以外考えられませんわ」
キラ「(いや、考えようよ)」
ラクス「イザーク・ジュール、ティボルト。ティーポットではありませんわよ?」
イザーク「(くそっ!アスランに負けるのか!やってられるかっ!!)←でも口にだしてはいえない」
ラクス「カガリにはキラの乳母をやっていただきますわ」
カガリ「わ、私もやるのか?」
ラクス「もちろんです。がんばってくださいね」
カガリ「あ……ああ」
ラクス「それから、そうですわね。ニコルにマキューシオを。適役でしょう」
ニコル「(要は、……死ぬんですね)」
ラクス「最後にディアッカ」
ディアッカ「ああ、なんだよ。こうなりゃなんでもやってやるぜ?」
ラクス「では残りの脇役を適当に」

ラクス「ナレーターは私がやらせていただきますわ」






 




ラクス(ナレーター)「これはロミオとジュリエット、いえ、アスランとキラの愛の物語ですわ! 舞台はイタリア。アスランはザラ卿の息子、そしてキラはオーブ卿のむす…………どちらがよろしいですか?キラ」
キラ「も、好きにして」
アスラン「いいのか?」
キラ「僕にどうしろっていうのさ。娘なんていやだけど、息子なんて喜劇だよ!?」
ラクス「では息子でいきましょう。大丈夫ですわ。お二人はラブラブですから」
キラ「……なんか、いっきに疲れちゃったよ、僕」
ラクス「では気を取り直しまして。キラはオーブ卿の娘でありました。ふたつの家はお互いに長い間激しく争い続けていたのです。とても嘆かわしいことですわ。使用人たちでさえも、顔をあわせるたびに喧嘩なさるのです」



ラクス「ある日、二人のオーブ家の使用人がザラ家の二人の使用人と出会い、喧嘩をはじめてしまわれました。それにアスランのお友達のトール・ケーニヒ(ベンウォーリオ)が出くわしました」
トール「え、俺いたの?」
ラクス「彼は平和と平穏を好み、人が争うのを見るのを嫌いました。あら、お友達になれそうですわね」
トール「え、え、えーっと。何言えばいいんだよ?」
キラ「僕に聞かれても。。。台本は?」
ラクス「ありませんわ。皆様お好きになさいませ。ああでも劇をこわしたら怒りますからね?」
キラ「だって」
トール「え、え、ちょっとまっ」
ラクス「さ、はやく」


トール「じゃ、じゃあ。ごほん。やめろ! …………こんなもんでいいの?」
イザーク「知るかっ! 俺に聞くな」

ラクス「彼は叫びましたが、とても残念なことに少々遅すぎました。若く、怒りに燃えたオーブ家のイザークが通りに先にきていたのです」

キラ「そんな不安そうな目で見ないでよ。僕だってロミオとジュリエットなんて細かいとこまで覚えてないって。適当にやればいいんじゃないの?」
アスラン「そんなに忠実にやりたいんだったら。確か……、手を貸してくれだとかそんなのじゃなかったか?」
キラ「アスラン覚えてるの? 相変わらずすごいなあ、君」
アスラン「……キラ覚えてないの? ロミオとジュリエット一回やっただろ?」
キラ「それは覚えてるけど……。でもすっごく昔のことだよ? 細かいとこまで覚えてるわけないじゃない。覚えてる君のほうがおかしいの」
アスラン「それは、……忘れられないだろ」
キラ「ああ、君がジュリエットだったっけね。可愛かったなあ。役変わらない?」
アスラン「キラがロミオやるの? 俺は別にいいけど」


ラクス「いけません。今回はキラがジュリエットです。役の変更は認めませんわ。さ、トール、続きをどうぞ」


トール「(もういい、やけだ。どうせ出番なんてここだけなんだろ)頼む。この喧嘩を止めたいんだ。手を貸してくれ」
イザーク「断る!俺は臆病者のナチュラルになど手をかす気はないっ! ザラ家の奴等はみんな刀の錆にしてくれるわ!(イザーク剣を抜く)まずはお前からだ」


ラクス「騒ぎはどんどん大きくなり。とうとう現場に警吏がやってきました。それからオーブ卿夫妻とザラ卿夫妻も。あら? まだいましたわ。ディアッカ(ヴェローナ大公、エスカラス大公)ですわ」
ディアッカ「俺ここで登場なんだ。あ、いやいや不満なんてありませんとも。え〜、で、何を言えばいいんだ?」

イザーク「何をぼけぼけしている!? さっさと言え。お前はロミオとジュリエットも読んだことがないのか!? この際なんでもいい!!」

ディアッカ「イザーク、何やってんだよ……とか?」


イザーク「馬鹿か、お前はっ! ここは怒るとこだろうが! 市の治安を乱したっていってなっ! まったくなんで俺がこんなことを教えなきゃいけないんだっ!?」
ディアッカ「お前がなんでもいいって……」
イザーク「うるさい! 口答えするな」


ディアッカ「そうかよ。じゃあ。お前たちは市の治安を乱した。出て行け!」
イザーク「馬鹿か貴様は! 早急すぎるだろうが! 一度目は警告だ」
ディアッカ「あーはいはい。よく聞け、お前ら、次この市で騒ぎをおこしたら、その罪、その命で贖ってもらうからな。さあさあ、散れ散れ」
イザーク「貴様、……ディアッカのくせに生意気だぞ!」
ディアッカ「どうすりゃいいんだよっ!?」







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一言
読みにくくてまことに申し訳ございません。……が、色分けするほど気力がないうえにわざわざするほどのものでもないんでどうぞ広い心で見てやってください。
途中途中不自然に空白があいているところは、日記ではつっこみ(か?)がはいってたところです。
NOVELに掲載するにあたり消しました。興味のある方は日記の過去ログでどうぞ